コロナ収束 長期化。 新型コロナの収束シナリオとその後の世界(8)ヘルスケア業界への影響と対応策:日経バイオテクONLINE

新型コロナの収束シナリオとその後の世界(6)中長期的なWithコロナ時代の世界観:日経バイオテクONLINE

コロナ収束 長期化

新型コロナの感染が中国から欧米諸国に広がり、世界を覆いつつある。 WHOのテドロス事務局長はパンデミック宣言を行い、流行は加速していると述べるとともに、今後は途上国で感染者を発見し、隔離することで感染拡大を防ぐことが重要との見方を示した。 振り返って日本の状況を見ると、この1カ月余りで新たに見つかる感染者数は、少しずつ増加しているものの、感染爆発を起こすような状況は回避できている。 しかし、厳しい対策によって個人も、社会も、経済も疲弊しつつある。 今後の対策はどうあるべきか。 リスク管理の観点から考えてみる。 封じ込め対策の効果と被害 急激な感染拡大の恐れがあった北海道は、2月28日に緊急宣言を行い、週末の外出や大規模イベントの自粛、そして休校を実施した。 3月19日、政府の専門家会議はこの措置が感染の拡大防止に一定の効果があったと判断し、北海道は緊急宣言を解除した。 ソメイヨシノが開花した上野恩賜公園は、「宴席禁止」が呼びかけられた=2020年3月21日、東京都台東区、西畑志朗撮影 他方、2月27日に政府が要請した全国一斉の臨時休校については、専門家会議はほとんど評価していない。 休校は、児童、両親、学校、給食関係者などに広範に及んだ被害が極めて大きかった。 つまり対策には、効果とともに、被害がある。 その両者を比較して「リスク最適化」を図ることが要なのだ。 全国一斉という措置についてはその計算に不備があったのではないか。 文科大臣は、20日、休校を延長しない方針を明らかにした。 疑問がある対策もあった。 感染者が増加していた大阪府と兵庫県では、国の専門家から「大阪府・兵庫県内外の不要不急な往来の自粛を呼びかける」ことを提言されたという。 これを受けて、府知事は3月20〜22日の3連休に府県間の移動自粛を要望し、多くの人がこれを受け入れた。 しかし、国の専門家の提言は、県内外や府内外のすべての往来自粛を求めたものと読み取ることができる。 そうであれば有効な対策として評価できるが、府県間のみを制限して意味があったのか。 やはり、リスク最適化の検証が必要である。 真に効果がある対策とは? それでは、感染拡大の防止に効果がある対策は何だろうか。 中国での状況を検証した論文が発表されたので、その内容を紹介する。

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コロナ収束は第二波で長期化!集団免疫の段階とは人類滅亡の可能性

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画像のクリックで拡大表示 早期収束でもリモート化が進展 まず、アップサイドのシナリオについて触れる。 これはワクチンの早期開発により感染が収束し、経済がV字回復するシナリオである。 この場合、短期的な移動制限により人々の活動の主体がベッドタウンなどの居住都市に移行することで、居住都市のローカルエコノミーが発展すると考えられる。 移動規制中にECチャネルの拡大や「Zoom飲み」に代表されるオンラインオケージョン(機会)の増加によって、1、2年後の経済回復後もリモートを前提とした活動が一定の割合で残り続けることが想定される。 そのため、将来的には居住都市を中心としたデジタル社会が訪れると考えられる。 中長期化で地方分散化・監視社会化に 次はベースのシナリオを考える。 これはワクチン開発に長期間を要し、自然感染による集団免疫獲得によって、3年から5年かけて経済がU字回復するシナリオである。 この場合、中期的に断続的な移動制限が前提となるため、大半の経済活動がオンライン化すると考えられる。 そのため都市に居住するメリットが少なくなり、物価・地価が安い地方への移住が加速することで、地方分散化が進展すると思われる。 企業活動においても、中央集権的な管理体制から分散型にシフトし、各機能で一定の自立性を持った動き方が求められるようになるだろう。 また、感染拡大防止を目的として行動データや健康状態データを駆使した監視システムが登場すると想定する。 もし短期的に収束するのであれば、現在中国で実施されているようなデータに基づく移動規制が受容される可能性は、人権保護の観点から考えると低いだろう。 しかし、移動制限が数年間続く場合は、経済活動を再開させるために必要な施策であると国民が理解し、一定の範囲で受容されるようになる可能性が高い。 他に、自動化・非接触化サービスの普及、抗ウイルス製品の高付加価値化などの変化が起きると考えられる(図11)。 画像のクリックで拡大表示 では、ダウンサイド1のシナリオはどうだろうか。 免疫の減弱化などが理由で集団免疫が獲得できず、COVID-19との長期的な共存が必要となるシナリオである。 この場合、長期的な移動制限が前提となり、その環境下で経済成長を目指す社会システムが構築される。 そのため、ベースシナリオよりもさらに地方への移住が促進され、リモートでの活動が前提となると考えられる。 対面での接触機会がほとんど無い期間が長期化することにより、仮想現実(VR)技術などを駆使して、対面での接触を代替するサービスが出現する可能性がある。 また、感染拡大抑制のために、個人の健康状態・行動データが都市の中でリアルタイムに反映されるようになり、感染リスクが随時共有されるような社会となるだろう。 例えば、感染リスクが高い人が多く集まる場所はリアルタイムで地図上に反映され、その場所を訪れる際の判断指標となる可能性がある。 自動化・非接触化についてもベースシナリオよりもさらに進展し、自動化・非接触化されたサービスや新たな経済活動が生まれていくと考えられる。 バイオの専門情報が毎日届くメルマガ(無料)の登録はから 「日経バイオテク」の無料試読のお申し込みはからお進みください。 経済破綻による大きな変革も覚悟 最後に、ダウンサイド2のシナリオを考える。 COVID-19の収束前に経済が崩壊してしまうシナリオである。 この場合、経済崩壊により失業者が多数出現し、経済的に困窮する貧困層が急増することになる。 国家はこれを救済するため、富の大胆な再分配を検討することになり、社会主義的経済への移行が促進されることも可能性として考えられる。 いったんこの方向にシフトすると、既存の個人主義における経済成長は望めず、経済成長を目的としないスローライフ生活へシフトしていくことになる。 以上、中長期的にWithコロナ、Postコロナ時代の世界観がどう変化するかについて述べてきた。 次回以降は、各国の中長期的な戦略やグローバル情勢をひもときながら、今後ヘルスケア企業に求められる対応について考察したい。

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コロナ問題の長期化で起こり得る「4つの経済的大変化」

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新型コロナの感染が中国から欧米諸国に広がり、世界を覆いつつある。 WHOのテドロス事務局長はパンデミック宣言を行い、流行は加速していると述べるとともに、今後は途上国で感染者を発見し、隔離することで感染拡大を防ぐことが重要との見方を示した。 振り返って日本の状況を見ると、この1カ月余りで新たに見つかる感染者数は、少しずつ増加しているものの、感染爆発を起こすような状況は回避できている。 しかし、厳しい対策によって個人も、社会も、経済も疲弊しつつある。 今後の対策はどうあるべきか。 リスク管理の観点から考えてみる。 封じ込め対策の効果と被害 急激な感染拡大の恐れがあった北海道は、2月28日に緊急宣言を行い、週末の外出や大規模イベントの自粛、そして休校を実施した。 3月19日、政府の専門家会議はこの措置が感染の拡大防止に一定の効果があったと判断し、北海道は緊急宣言を解除した。 ソメイヨシノが開花した上野恩賜公園は、「宴席禁止」が呼びかけられた=2020年3月21日、東京都台東区、西畑志朗撮影 他方、2月27日に政府が要請した全国一斉の臨時休校については、専門家会議はほとんど評価していない。 休校は、児童、両親、学校、給食関係者などに広範に及んだ被害が極めて大きかった。 つまり対策には、効果とともに、被害がある。 その両者を比較して「リスク最適化」を図ることが要なのだ。 全国一斉という措置についてはその計算に不備があったのではないか。 文科大臣は、20日、休校を延長しない方針を明らかにした。 疑問がある対策もあった。 感染者が増加していた大阪府と兵庫県では、国の専門家から「大阪府・兵庫県内外の不要不急な往来の自粛を呼びかける」ことを提言されたという。 これを受けて、府知事は3月20〜22日の3連休に府県間の移動自粛を要望し、多くの人がこれを受け入れた。 しかし、国の専門家の提言は、県内外や府内外のすべての往来自粛を求めたものと読み取ることができる。 そうであれば有効な対策として評価できるが、府県間のみを制限して意味があったのか。 やはり、リスク最適化の検証が必要である。 真に効果がある対策とは? それでは、感染拡大の防止に効果がある対策は何だろうか。 中国での状況を検証した論文が発表されたので、その内容を紹介する。

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